第十話 ◆ クレンドルの


こんにちわ、パーフェクト坂本です。


クレンドルはどこだー!!



……………

…………

………

……






クレンドル発見。


み…見つけた。 やっと見つけた。


何故にこんな所に。


変な座標だなぁとは思ったけどまさかこんな辺鄙なところにいるとは思わなかったよ。





クレンドル「あ、こんにちは。  私は、この町の南部の沼地にある洞窟で生息しているという空に浮かぶクラゲを探してここまで来ました。  しかし、道のりが険しくここで足を止めてしまいました。」



空に浮かぶクラゲ!?

何だそのメルヘンなの! いいな!





クレンドル「そこで、 そのクラゲのサンプルを持ってきてくれたら私が持っている最高のアイテムを差し上げましょう。  私にとって本当に最高のアイテムですよ。 どうです?」



うん? サンプルでいいの?

いいよ、俺も空飛ぶクラゲを見たいし、ついでに持ってきてやるよ。

うん? あんたにとって最高のアイテム?

別にどうでもいいよ、俺はクラゲが見たいんだってば。





クレンドル「本当にありがとう! それじゃ健闘を祈っています!」



気にすんな! 全部俺の為だ!



クレンドルの研究



ミッション7・クレンドルの研究



さて。


さて、空飛ぶクラゲは南部の洞窟にいるって言っていたな。

でもこれだけじゃあ情報が不十分だ。

そう言えば山本の奴がF6キーを押してクエスト欄を確認しろって言っていたな。

押してみよう。 ポチッ


現在のクエスト一覧。


ほう、クエスト欄にはこんなに詳しく情報が載っているのか。

なるほど、クラゲの名前は飛海月で、ギルディル川 沼地洞窟にいるのだな。

アリエルの薬というクエスト名を以前どこかで見たことがあるような…

ま、今はいいや。 それじゃあ出発しよ……



トントン。



………。


以前もあったようなこの感覚は…。





山本アイコン

パーフェクト山本




やっぱりお前か。


さり気に育ってんじゃねーよ。


レベルが上がった原因。


ふうん、修行したのね。

ご苦労さん。



山本アイコン

兄さんったらまたSS撮り忘れたでしょ!


ごめんなさい;


山本アイコン

それより兄さん、ギルディル川 沼地洞窟が何処にあるか分からないんでしょう?


そうなんだよ、困っているんだ。


山本アイコン

使えない兄さんにいい事を教えてあげる。
マップのコンパスを押してみなよ。




今、さり気に酷い事を言わなかった?



山本アイコン

気のせいだよ。
ほら、早く押してみなって。



う、うん。

これかな?

マップのコンパス

ポチッ。



地図オープン。

おお?!



山本アイコン

沼地洞窟は見つかった?


おう、見つかった!


山本アイコン

ワールドマップっていうんだよ、その地図。
便利でしょ?



ああ、これは便利だ。 助かったぜ山本!


山本アイコン

この剣士のアイコンが、現在兄さんがいる場所だよ。
よっぽどの事がない限り、この地図があれば迷子にはならないと思う。
んじゃ、がんばってよ。



ああ、ありがとうな山本!
(俺、小馬鹿にされていないか?)
(気のせいだよな?)


じゃあ行ってくる!





山本アイコン

やれやれ、馬鹿な兄を持つと苦労する。





in ギルディル川 / ナス橋付近


手荒い歓迎。


うおお!?

いきなり襲われたんですけど!

ワニ亀!?

ワニ!? 亀!?

どっちなのかはっきりしろコノヤロウ!


報復の決定打。


愛しのハンドアックスアターック!!



ギルディル川 沼地洞窟


おっと、遊んでいる場合じゃない。

ギルディル川 沼地洞窟は……

あった、ここだな。



変なモンスター発見!


ニックスー!!


……………

…………

………

……







in ギルディル川 沼地洞窟 B1


ギルディル川 沼地洞窟 B1


いかん、遊びすぎた。

今度こそ真面目にお仕事しないと。


飛海月発見。


入り口からすぐのところに飛海月発見。

本当に浮いていやがる。

もはや水になんか住んでいねぇ。

摩訶不思議な物体だな。


戦闘開始!


んじゃ早速、戦闘開始だ!


凍った。


うわあ!? 凍った!!


寒い…。


つ、冷たい…寒い…!!

ん?



えっ…。


えっ……  歯?


俺、食われてる…?


………。





!!!





べしゃっ。


べしゃっ……。


ぜーぜーぜーぜー………(がたがたがた)



海月恐怖症。


うわああ来るな、寄るな、あ

っち行けー!!!





クエストアップ。


助かった……っ…!!(がたがた)









飛海月の一部を少し切り取ってみた。

何の罪もない駆け出しの冒険者を人食い海月の元へ通わせたあの野郎に

人食い海月の歯を届けてやろうと思う。

クレンドルの反応が楽しみだ。




in 古都ブルンネンシュティグ


クレンドルのもとへ。


待たせたなクレンドル。

さあ、受け取るがいい!!






クレンドル「おお! これはありがたい!!  たやすいことではなかったろうに…。 とにかくご苦労様でした!」



人食い海月と分かっていて向かわせやがったなこの野郎。





クレンドル「これはあなたを瞬時に 街へ移動させてくれる巻物です!! うむ? 何でそんな目で見るのですか??」



当たり前だ馬鹿野郎!!
お前のせいでこっちは食われかけたんだからな!!
……って、何だ、この巻物は?



帰還の巻物


街へ帰還する巻物…だと…!!


…な、なかなかいいものを持っているじゃないか…。

しょうがない、この巻物に免じて今回の件は水に流してやろう…ふふふ…わーい♪





その日の夜、クレンドルの研究室ではゲテモノでも見たかのような絶叫が響き渡ったという。



ミッション7・クリア






おまけ


所詮、岡本の兄である。


ドキッ… 誰の服だろう。






(第十話・完)



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