第十一話 ◆ パスィバルの指


悩む坂本。


やっほー、パーフェクト坂本です。

実は今、凄く迷っているんです。

買いたい物があるんですけどぉ……


怒涛の3ゴールド。


このお守り、何と
たったの3ゴールド!!


ねー、超お買い得でしょ!?

でも一つネックがあって、装備をする為に知恵が15必要なんです…。

現在の俺の知恵が11(布の服のOPで+1状態)

次にレベルアップして、ステータスを全部知恵に振り込めば15に達するけれど……

このお守りの為だけに振る予定のない知恵に+4も注ぎ込むのか?

勿体無くないか?

でもこんなに安いお守りなんて今後出会える保証はないし…

何より俺が露店でお買い物してみたいんだし…

でも買うだけ買って、結局「装備できませんでした〜」なんて事になったら、このお守りが必要だった真の購入者に申し訳ない気もするし…。

う〜ん、どうしよう!?

迷うなぁ〜。

迷うなぁ〜。

迷うなぁ〜。



……。




記念すべき初購入品。


物欲には勝てませんでした☆

露店で初購入だきゃっきゃっきゃ☆

いつか装備できたらいいな〜くらいの気持ちでいきますね。



はい、では今回の本題に入りますよ!

冒険者たるもの、いつまでもショッピング気分でいてはいけないのです。(きりっ)


パスィバル


と、いう訳でパスィバルさんに会いに行きました。

見た目からして木こりかな?

ちょっとカールおじさんに似てる気がする。





パスィバル「緑の艶を持つ皮指輪を見たことあるか?  俺はその指輪の材料を求めてハノブから来たんだ。  だが材料が売ってないじゃないか。 ここから南にある沼地の洞窟に行けば材料を取る事ができるが…」



へぇ、緑の艶を持つ皮指輪の材料を求めてハノブからブルンネンシュティグまで… わざわざお疲れ様です。
ハノブって何処にあるのか知らないけど。

それにしても、材料がないのをブルンネンシュティグのせいにされても困りますよ、ちゃんと調べて来なかったあんたが悪いんでしょう。





パスィバルそんな意地悪言わないで…。
(NPCなんだもん。)

「ここから遠くない南側の沼地洞窟へ行けば求めることができるが、私にはどうしようもできないリザードマンの皮なのだ。  代わりに材料を取ってきてくれないか? そしたら皮指輪を一つ作ってやろう。 どうだ? 損はさせないぜ。」




むっ、指輪ですか?


現在の装備一覧。


ちょうどいい、指輪がひとっつもないから欲しかったんだよな!

OK、やります!





パスィバル「それでは、よろしく。」




ミッション8・パスィバルの指輪



クエスト確認。


おっしゃ、やるぜぇー!

って、南側の沼地洞窟?

それって前回のクラゲ狩りで行った場所じゃあ……。



思い出す人食いクラゲとの戦い。


ああ、ここかあ…。

思い出したら行きたくなくなってきた…。


おっと、いかんいかん弱気になっては。

指輪の為だ、行くぞー!



in ギルディル川 / ナス橋付近


キャンディーSPの為に。


おっとその前に、モンスターからキャンディーSPを奪い取っ 補充してから行くことにした。

残り9個じゃな、さすがにまずいもんな…。



in ギルディル川 沼地洞窟 B1


キャンディーSPを20個くらい増やしたところで、沼地洞窟にやってきた。

むっ、あれは……。



ぶよんぶよん集団。


何だ、このぶよんぶよんした肉の集団は。

って、首がない!!

ぎゃあああグロテスクーーー!!(脱兎)





リザードマン発見。


ぜえはぁ………あっ?

逃げ回っているうちにリザードマンを見つけてしまった。

へぇ〜、名前の通りトカゲ人間なんだな。


……。



剥ぐ……のか?

こいつの皮を……。




………;
(嫌な汗)



つついてみる。


………(恐る恐る斧で)

ちょんっ☆

(外した。)


リザードマンの何十倍返し。


(ドシュウッ!!)


ぎゃあー!!!

いてえ! 超いてえ!!

こっちの皮が剥がれちまう!!


何とか倒した。


危なかったなあ!(涙目で)

来る前にキャンディーSPを集めていなかったらどうなっていたことか…(ぶるぶる)

もう気持ち悪いなんて言っちゃいられねえ、
本気だ、本気でいくぞ!!


クエストアップ。


あれ…剥げちゃった。







しかし何て硬い皮だ。 俺のハンドアックスが刃毀れしそうだったぜ。

さて、次はいよいよ……



帰還の巻物


この巻物を試す時が来たな。 ふふふ♪

では、使ってみまーす♪(しゅるっ)




in 古都ブルンネンシュティグ


古都ブルンネンシュティグへ。


おお、ここはまさに古都ブルンネンシュティグ!

帰還の巻物……使えるっ。


パスィバルのもとへ。


ただいまー。





パスィバル「本当によくやってくれた!  これで宿題が果たせる。 少し待っていてくれ。」



宿題?

何の話…?





報酬の経験値。

パスィバル「試作品だ。  これを持っていきな。 気に入ってもらえれば良いが。 それと、あんたさえよければもっと材料を取ってきて欲しい。  確保できるときに確保しておかなくては。 取ってきてくれるか?」



[防御効率Lv1]レザリン


すげー!!

早速装備しよ♪





パスィバルおーい、人の話を聞いているか?
よければもっと材料を取ってきて欲しいんだが…。




えっ? また?
いや、リザードマン怖いんでちょっと…。





パスィバルそう言わずにさ、頼むよ。
見たところ、君の指はまだ7つも装備できる欄が空いているじゃないか。
あと7回皮を持ってきてくれれば、7つもレザーリングが手に入るよ。
おいしい話だと思うんだがねぇ。





レザリンが8つ揃ったら…。


た…確かに俺の指はあと7つも空いている…。
でもさ…凶暴なんだよリザードマン…怖いんだよう。





パスィバルふっ、だからこそあんたに頼んでいるのさ。
リザードマンの攻撃力は高いだろう? 防御力の低いあんたじゃ被弾するとかなり痛かったはずだ。
しかし! このレザリンを8つ揃えた時の防御力を考えてみるといい。
リザードマンの攻撃力なんざ赤子のパンチに毛が生えた程度にしか感じられなくなっているはずだ!!




なっ、何だって……!?

例えがちょっとおかしい気もするけど…!!





パスィバルどうだい、己の防御力、鍛えてみたくはないか!?



鍛え……たいです

っ……!!






パスィバル「それでは、よろしく。」



うおおおお〜〜〜!!


上手く乗せられちまった感があ〜〜〜!!




乗せられてしまった坂本の過酷な指輪集めの旅路。


こうして俺は…
意地と根性であと7回も硬い皮集めに取り組み…


指輪をもらう坂本。


かっこをつける坂本。


そろそろ飽きてきた坂本。


ついに…!!


最後のレザーリング…!!



レザーリングコンプリート!!


レザーリングが8つ揃ったー!!

ふふ…レベルが6つも上がってしまったじゃねえか……
発狂するかと思ったぜ…。


ところでみんな、途中から装備がところどころ変わっている事には気付いてくれた?


タウンソード


実はニックスからタウンソードをもらったのだ。

ハンドアックスより威力は落ちるし、決定打の3%が無くなるのは嫌だったんだけど、袈裟斬りがアホみたいに早くなって面白かったので、ハンドアックスからタウンソードに武器チェンジする事にしたぞ!

武器グラフィックはちょっと納得できないものがあるが、これはこれでいい♪

他にも、防具が

サークルシールド  【弱効果】サークルシールド
コリンからもらったクロスシューズ  【弱効果】レザーシューズ
ファーガソンからもらった布の服  鋲付きレザーアーマー

に変わった。
全部リザードマンからもらったものだ。

これでやっと防御力が29か…
俺も強くなったものだな。(しみじみ)


ああ、さすがに腹が減ったあ。
家に帰ってカレーでも食べようっと!

それじゃあ、また次回に!






(第十一話・完)



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